※本記事の内容は、Tableau Conference 2026に参加した筆者個人の所感をまとめたものであり、所属する組織の公式な意見や見解を代表するものではありません。
はじめに
マーケティングユニット AI・データチャプターの榊です。
2026年5月、アメリカ・サンディエゴで開催された世界最大級のデータ活用カンファレンス「Tableau Conference 2026」に参加しました!!
私は昨年に続き2回目の参加となります。
旅にハプニングはつきもの…実は現地入りまでには少しハプニングもありました。
乗継便の遅延により到着が深夜になってしまい、予定していたイベントには参加できず…。

しかし、そのおかげで十分休息を取ることができ、翌朝は万全の状態で会場入り。
セッション開始前に到着し、無事カンファレンス限定グッズもゲットできました!!

世界中から約1万人のデータ活用実践者が集まる会場は熱気に包まれており、
「今年はどのような未来が示されるのだろう」という期待感で満ちあふれていました。
今回のテーマは 「Go from Seeing to Doing(見るから、動くへ)」。
会場の至るところで目にしたこの言葉は、単なるキャッチコピーではなく、AI時代におけるデータ活用の方向性そのものを表しているように感じられました。今回は、その中でも印象に残った「AI時代のデータ活用と人の役割」や「コミュニティの力」についてお届けします!
「ダッシュボードを見る」から「AIと行動する」へ

これまでのBIは、データを可視化し、人がダッシュボードを見て状況を把握し、意思決定するためのものでした。 しかし、今回のカンファレンスでは、その先の未来が数多く示されていました。
Keynoteでは、AIエージェントが分析結果を業務フローへ組み込み、意思決定を支援する世界観が紹介されていました。利用者が自らダッシュボードを開いて情報を探すのではなく、必要な情報が適切なタイミングで届けられることを目指しています。

その中で印象的だったのは、価値の中心が「可視化」から「行動」へ移りつつあることでした。
私たちは日々多くのデータに触れています。しかし、データを見ること自体が目的になってしまうことも少なくありません。 どれだけ優れた分析結果があっても、実際の行動につながらなければ価値を生み出せません。
これから重要になるのは、「何が起きているかを知ること」だけでなく、「次にどう動くか」を支援すること。 データを意思決定や行動につなげる視点が、これまで以上に求められていくことを感じました。
コミュニティで感じた、学び続けることの価値
もう一つ印象的だったのが、Tableauコミュニティの存在です。
Tableauには「DataFam」と呼ばれる文化があり、ユーザー同士が知見を共有しながら学び合っています。 私自身も普段からコミュニティ活動に携わっており、今回のカンファレンスでは技術動向の収集に加え、 コミュニティメンバーとの交流も楽しみの一つでした!

現地では、Tableau VisionaryやAmbassadorなど、コミュニティリーダーとして活躍する方々と交流する機会がありました。 画面越しに見ていたDataFamはどこか遠い存在のように感じていましたが、実際にお会いすると皆さん非常に温かく、 お互いの取り組みを共有したり、新たな仲間を紹介し合ったりする文化が根付いていました。
特に印象に残ったのは、「楽しみながら学び続ける姿勢」と「圧倒的なスピード感」です。 AIや新しいBI体験を誰よりも早く学び、試し、発信する。その循環が個人の成長だけでなく、組織やコミュニティ全体の成長を支えていることを実感しました!!
滞在中は、アメリカやメキシコ、ノルウェーなど様々な国の仲間と出会い、帰国後も連絡を取り合っています。 このように世界中のユーザーと直接交流できたことは、技術的な学び以上に大きな財産となりました。
AI時代だからこそ、体験設計が重要に
今回のカンファレンスで最も心に残った学びは、AIの進化そのものではなく、「設計」の重要性でした。 2年連続参加して感じた変化として、AI関連のセッションに加え、UXをテーマにしたセッションも増えていたことが印象的でした!
AIの発展により、分析や可視化はこれまでより高速に実行できるようになりました。 一方、「ユーザーは何を知りたいか」「どのような形で情報を届ければ行動につながるのか」を考えるのは人の役割です。
Salesforce社員によるセッションでは、利用者の「問い」を起点に、 ダッシュボード・メトリクス・AIエージェント・通知を使い分けながら最適な分析体験を設計する考え方が紹介されていました。

従来は「ダッシュボードを作ること」が目的になりがちでした。しかし、これからは利用者の問いや目的に応じて、どのような体験を提供するべきかを考えることが重要になります。
また、AI時代における人とAIの役割分担について整理したセッションも印象的でした。次の図では、Tableauが提唱するビジュアル分析サイクルをもとに、AIと人間の役割の違いを示しています。

図が示すように、データ収集や可視化、分析といった工程はAIが支援する一方で、人間は「何を分析するべきか」という問いの設定と、「分析結果をどう行動につなげるか」という意思決定により集中することが求められます。
特に「Lead with Empathy: Design that Drives Adoption(共感から始める、利用定着を実現するデザイン)」というセッションでは、利用者の課題や目的を理解することが、良い体験づくりの出発点であると繰り返し語られていました。
AIが高度になるほど、分析そのものよりも、「ユーザーの問いを正しく捉え、適切な行動につながる体験全体を設計する力」が重要になっていく。その考え方は、ダッシュボード開発だけでなくAI活用にも共通するものだと感じました。
帰国後のアクション

帰国後は参加メンバーでセッション内容の共有会を実施し、学びの横展開を行いました。 また、『ユーザビリティエンジニアリング』の輪読を通じて、ユーザー理解や体験設計について学びを深めています。
さらに、現地で感じたコミュニティの温かさや学び合う文化に刺激を受け、 新たなコミュニティ活動として、気軽に情報交換できる場づくりも始めました!! 今回のカンファレンス参加者がホストとなり、参加者同士がゆるくつながり、学びや悩み、挑戦を共有し合える場に育てていければと考えています。
サンディエゴで見た未来は、AIが人に取って代わる世界ではありませんでした。
AIが分析を支援し、人が問いを立て、意思決定を行う世界です。
だからこそ、これからますます重要になるのは、技術を追いかけるだけではなく、
その先にいるユーザーを理解し、より良い体験を設計することなのだと思います。
「見る」から「動く」へ。
今回得た学びを周囲へ還元しながら、 より良いサービスや体験の実現に向けて挑戦を続けていきたいと思います!そして、その取り組みが新たな学びや挑戦を生み、お互いをエンパワーメントする輪として、少しずつ広がっていければ嬉しく思います。
